ここ数年定番になってきたクリスマスのお菓子
クリスマスのお菓子として近年ではお馴染みになってきた
『シュトレン』
日本では『シュトーレン』という場合が多いようですが
本当は「シュトレン」だそうですよ。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/2020年シュトレン.jpg)
*写真は昨年販売で作ったものです。
毎年リピートして購入してくださる方も多く、今年も数量限定で販売します。
お馴染みになってきたとはいえ、
「シュトレンなるものを知りません!」
「聞いたことはあるけど食べたことないわ!」
という方もまだまだいらっしゃいます。
何日もかけて食べれるほど日持ちがするシュトレンですが
今日はこの時期になると話題になる『シュトレン』について
よくわからない〜!と思っている方に
クリスマスに食べられている理由や日持ちするわけは?など
シュトーレンについて書いてみたいと思います。
シュトレンってどんなもの?
シュトーレンはクリスマスの約1ヶ月前から準備期間を楽しみ
少しずつスライスして食べるドイツ発祥の発酵菓子。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/ドイツのクリスマス-1024x682.jpg)
シュトレンをクリスマスに食べるのは日本の文化ではなかったのですが
ここ数年は色々なお店で味も様々なシュトーレンが作られていますね。
販売されるお店もかなり増えてきていて
そのお店お店によっって味はいろいろなので
好みの味に出会えるかどうか?
お値段が結構するので味見に何個も購入することは
なかなかできないかもしれません。
ですので初めてのお店で購入するときは
ちょっと冒険的な感じもあったりします。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/シュトレン6-984x1024.jpg)
写真は今年私が作った第1号のシュトレンですが
毎年レシピを変えたりの冒険はしていません。
砂糖はまだここからたっぷり上のせします。
(この時点で相当な高カロリー^^;)
『あの味を1年に一度食べたい』というリピーターさんのために
同じ味で毎年作り続けています。
使われている主な材料は
小麦粉、バター、砂糖、塩、イースト(酵母)、牛乳、水など。
私は中種法で作り、クセのないシンプルな配合で作ります。
バターたっぷりのリッチな生地です。
他で売られているシュトレンはスパイスが効いているものもあったりしますけど
これは好きか苦手かの好みが分かれているようですね。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/シナモン.jpg)
そんなリッチな生地に洋酒に漬けたドライフルーツやナッツなどが
たっぷり混ぜ込まれているのがシュトレン。
混ぜ込むドライフルーツやナッツの種類も
作り手によって好みのものを入れているのではないでしょうか。
マジパン(アーモンドの粉と砂糖で練ったもの)入りのシュトレンは
より風味がよくてしっとり!
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/スクリーンショット-2021-11-05-16.11.53.png)
これがあると美味しさUPです。
他にも和風シュトレンといって抹茶や栗を入れたものも
みかけるようになりましたね。
私はまだ食べたことがないのですが。。。
想像するだけで美味しそう。
抹茶のほろ苦さで甘さも控えめになっていそうです。
あくまで想像(笑)
ということで私は今年も待っていてくれている方へ
シュトレンを心を込めて作りたいと思います。
シュトレンの形には意味がある?
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/シュトレンショコラ8-1024x683.jpg)
シュトレンの形は大体同じような長細い形で作られているかと思います。
この形にも意味があるそうです。
シュトレンという名前はドイツ語で『坑道』という意味で
断面がトンネルのような形をしていることから
この名前がつけられたとのこと。
表面が真っ白になるほど砂糖がたっぷりまぶされていて
その真っ白な姿が『白い産着に包まれた幼子イエスキリスト』を
イメージしているとも伝えられています。
シュトレンの歴史
シュトレンの歴史はとても古く、
1329年にドイツのナウスブルクという都市で誕生し、
当時の司教への「クリスマスの贈り物」として捧げられた
という記録が残っています。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/教会内部.jpg)
当時のカトリックはクリスマス前の約4週間は断食期間で
バターやミルクは禁止だったので
シュトレンも燕麦の粉や菜種油など質素なものだけで作られていて
それほど美味しいものではなかったそう。
この材料だけで作る味、、
想像するだけであまり美味しいとは思えないですね。
それが1491年、教皇イノセント8世が教会の建設費用と引き換えに
「菜種油ではなくバターを使用してよい」という許可を
ローマ法王からようやく引き出すことができました。
それによって、今のバターやフルーツやナッツなどがたっぷり入った
美味しいシュトレンになったということです。
「この時にバターの使用が許可されなかったら
今のシュトレンにはなっていなかったのかも。。。」
熟成していく味の変化も楽しめる
ドイツの習慣ではクリスマスを待つ間にシュトレンを
少しずつスライスして食べていきます。
作ってから日ごとに熟成が進んで
フルーツや洋酒の風味が生地に移っていき
味わいが変わっていくのも楽しみの一つ。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/クリスマスパーティ-1024x819.png)
クリスマス前の約4週間ほどの期間に
日に日にクリスマスの日が近づいてくるのを楽しむ
というのが本来のシュトレンの食べ方です。
とはいっても毎年
「美味しくてクリスマスまでもたなかった〜」
という方もいるほど人気のシュトレン。
高カロリーなので食べ過ぎには「要注意」です!
パンもお菓子も自分で作ると使っている材料や分量が
よくわかっていると思うので調整して食べましょう。
シュトレンが日持ちする理由
このように長期間かけて食べるシュトレンは
どうして日持ちがするのでしょうか?
理由はこの3つ
・バターたっぷり、水分少なめの生地なので腐敗しにくい
・フルーツを漬け込んだ洋酒のアルコールの効果で雑菌の繁殖を防止
・バターと砂糖をたっぷりコーティングすることで酸化や
外からの雑菌をガード
という理由から日持ちがするのです。
表面のお砂糖が水分を吸って透明になってきたら
早めに食べちゃった方がいいかもしれません。
私は追い砂糖コーティングすることがあります(笑)
シュトレンのカットの仕方
さて、このシュトレンですが
『少しづつスライスして食べる』
いうのが本来の食べ方ということですが
スライスするというと大体は端からしてしまいませんか?
ですが、このシュトレンは真ん中からカットするのが正解。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_5880.jpg)
理由は表面はバターや砂糖で覆われているので、カットした面を合わせて
ひっつけておくと乾燥したり細菌の繁殖も防ぐことができるから。
端からカットしたら断面が出てしまい乾燥したり雑菌に触れてしまい
日持ちが悪くなります。
![](https://mocomoco-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_5881.jpg)
真ん中をカットして左右にスライスしていって
残ったシュトレンは左右の切り口通しをくっつけて
ラップでピッタリ包みましょう。
さらにジップロックみたいな保存袋に入れのがおすすめです。
シュトレンの保存場所
シュトレンは常温で保存しておいた方が熟成もするし
冷蔵庫で保存するときのように硬くなったり乾燥したりが防げます。
でも室温でも20度以下の方が安心です。
暖房の効いているお部屋は保存には向いていません。
心配なら冷蔵庫に入れるというのもありですが
その場合は、乾燥や匂い移りを防ぐ対策をして
冷蔵庫に入れるといいと思います。
シュトレンの歴史や食べ方を知ると面白い まとめ
クリスマスが近づくと『シュトレン』という言葉を耳にしたり、
お店で売っているのを見かけるようになります。
・シュトレンというものが何かよくわからない、
・クリスマスの時期に食べる訳を知らない
・食べ方や保存方法がわからない
という方の参考になれば嬉しいです。
クリスマスの日がくるのが楽しみですね。
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