パン作りにおける塩の役割とはー塩を入れ忘れたらどうなる?

パン作りで知っておくといいこと

パン作りをされる方はご存知だと思いますが
塩はパンの必須材料の一つです。

基本パンは次の4つの材料があれば作ることができます。

・粉
・酵母(イースト、天然酵母など)
・塩
・水

砂糖やバターやショートニングなどの油脂、卵、スキムミルクや牛乳などは
入っていなくてもこの4つがあればパンを焼くことができるのですね。

もしパンに塩を入れ忘れたらどうなるのでしょうか?

今日は少ない量でもパン作りには重要な塩の役割について
書いていきたいと思います。

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国産小麦と雑穀のパン教室 MocoMoco Kitchen (愛知)の
井上智子です。

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パン作りにおける塩の役割1ー味付け、旨味

私は20年以上パン教室をしていますが、失敗をすることは今でもあります。

今までで一番多かった失敗は「塩」の入れ忘れ。

結論で言うと、塩を入れ忘れたパンはとにかく「美味しくない」です。

塩の役割は大きいようですね。

機械捏ねの場合は計量して捏ね始めたらほとんど機械におまかせなので
ずっと捏ね機の中の生地を観察しているということはないですよね。

塩の入れ忘れに気づくのはほとんどが焼き上がって食べた時。

私は塩を入れ忘れたかも?と思った時は捏ねている途中で味見します。

ほんの少し口に入れてみただけで塩が入っていないとすぐにわかりますよ。
(ごく少量なら大丈夫かと思いますが小麦粉は加熱していないとお腹の調子が悪くなることがあるので注意)

塩を入れ忘れて知らずに焼き上げたパンを食べた時は
その衝撃的な不味さに唖然としてしまいます。

塩は粉に対して1〜2%程配合されている場合が多く、
例えば粉量が100gに対して1〜2gということですから、
とても少ないように感じますね。

ごく少量の塩ですが、お料理でもほんの少し塩を入れたら味が決まった!
ということもあるほどパン作りでも塩は必要なものになっっているのです。

少ない量でも塩はパンには絶対に入れた方がいい材料。

ほんの少しの塩で味がグッと変わります。

パン作りにおける塩の役割その2・・生地を引きしめる

塩を入れ忘れた生地は生地作りの時にも影響します。

私はもとはニーダー捏ねのレシピで教えるスクールの認定教室をしていたので
その頃は機械捏ねで生地作りをするのが通常でした。

生地作りは機械に任せで、捏ね上がってからすぐ蓋をして仕上げ発酵。

焼き上がって食べるまで塩を入れ忘れていたことに気づきませんでした。

手捏ねをするようになってからは、生地をずっと手で触っているので

「いつもと何か違う??」

と、捏ねている早い段階で気づきます。

ベタベタしてまとまりが悪かったり、
コシがなくゆるゆるした感じで少し生地の様子が違うのですね。

その段階で気づいて塩を入れることができたらまだ間に合います。
通常通りの美味しいパンになりますよ。

でもホームベーカリーやニーダーで捏ねていると
気づかずに一次発酵に入ってしまってしまうので、
それからの塩入れは難しいかなと思います。

機械捏ねの場合は特に塩の入れ忘れには要注意ですね。

パン作りにおける塩の役割その3・・発酵を抑制する

パンに入れる塩は発酵にも影響が出てきます。

塩が入っていない生地は発酵が進むのが早いのです。

イーストの活動が活発になり、勢いよく膨らんでいきます。

一次発酵で今日はなんだかいつもより発酵が早い?
生地にコシがない?過発酵?

と思いながらも、ガス抜きして丸めてベンチタイムをとってしまうと
さらに膨らんでしまっています。

発酵が早いからと急いで成形して二次発酵をすると
また大きく膨らみ、慌てて焼くことに。

生地は既に過発酵状態ということになります。

焼き上がったパンは過発酵の度合いによって違いますが色づきが悪くなります。

写真左が塩なし、右が塩あり。
この写真では差が分かりにくいですが・・・

思ったより薄い色に焼き上がるのは発酵がすすんでいるから。

イーストは糖分を分解して発酵するので、
発酵が進むと生地の中の糖分が少なくなって焼き色が薄くなることが多いのです。

過発酵の状態がもっと長いと焼いているとしぼんでしまうこともあります。

塩はイーストが発酵しすぎないように抑制する役割もあるのですね。

塩を入れなくてもパンは作れるの?

塩はパン作りでは重要な役割があることが分かりましたが
では塩を入れないとパンは作れないのでしょうか?

結論からいうと発酵状態などに気をつければ
塩抜きでもパンは作れます。

腎臓病などで塩分制限が必要な方もいらっしゃって
その場合は無塩パンが提供されていたりしています。

無塩パンは塩が入っていなくても美味しく感じられるように
かなり工夫がされているかと思います。

塩を入れ忘れたパンはどうすればいい?

作っているときに気づいたら発酵は早めに切り上げて
味のついた塩気のある惣菜パンにするなどで、
まだ食べられるパンになると思います。

焼き上げてから気づいた場合は薄く切ってピザにするとか
パン粉にしてしまうとかで、できるだけ捨てずに消費したいものですね。

反対に塩を入れすぎたらどうなる?

塩には殺菌効果もあります。

これは雑菌増殖の防止にもなりますが
酵母(イースト)も菌なので塩の量が多かったり
イーストに直接触れたりすれば菌が死んで発酵にも影響が出てきます。

食べたらもちろんしょっぱいですし、体に良くないです。

ですので、塩の量は粉に対して2%以上は入らないように
計量するときは間違えないように気をつけましょう。

また塩はいろいろな種類がありますが、
同じ量を入れても少し味に違いがでたりするので
パン作りに慣れるまでは普通の乾燥したサラサラの塩を使った方が
安定した味になると思います。(食卓塩はNG)

私の教室ではごく普通のスーパーで売っている
食塩を使用しています。

他にもパンによってはゲランドの塩を使うこともあります。

ゲランドの塩はフランス産の天然塩でミネラルが豊富で
しょっぱいだけでなく味わいのある塩なので

シンプルな配合のハード系のやフォカッチャなどを焼くときに
使ったりしています。

料理でもお魚やお肉にゲランドの塩を使ったら
シンプルですが普通の食塩で作るより美味しいです。

慣れてきたら塩を変えて作ってみるのもいいですね。

パン作りにおける塩の役割ーまとめ

パン作りに必要な材料である塩の使用量はごく少量ですが
パン作りにおける塩は重要な役割があることが分かりました。

1、味のある美味しく感じられるパンになる
2、生地の中のグルテンを引き締めて生地の腰を強くして扱いやすくする
3、イー
ストの発酵を抑制する

パン作りではなくてはならない必須材料ということになります。

計量は間違いなくするようにして、
塩の入れ忘れにはくれぐれも注意してください。

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