6月に入り急に暑くなってきましたね。
外気温は30℃、これだけ気温が高くなると
パン作りにもかなり影響してきます。
暑い季節の生地作りには注意してほしい点がいくつかあります。
今日は機械まかせで作ったパンがグンとおいしくなるポイントについて
書いてみようと思います。
暑い季節の生地作りのポイント
暑くなり室温も高くなるとパン生地の発酵が進みやすくなります。
油断していると過発酵になり焼き上がってもぺしゃんと陥没してしまったり、
アルコール臭やイースト臭がしたり、
甘味が少なく焼き色の付きが悪かったり、
クラム(内層)の気泡が粗くバサついた食感になったり
とても残念なパンに出来上がってしまいます。
私の教室では機械捏ねと手捏ねの両方で生地作りをお教えしていますが、
特に機械捏ね(ニーダーやホームベーカリー)の場合は夏は要注意です。
機械捏ねでの夏の生地作り
機械捏ねの場合、暑い時期は室温も高いしモーター熱があるので
生地温度がグングン上がっていきます。
手捏ねの場合も生地温度は上がりますが
機械で捏ねるほどは生地温度の上がりはゆるやかです。
ホームベーカリーを使っている方がいちばん失敗しやすい原因なのが
ホームベーカリーに任せしちゃえば美味しいパンが焼けるんでしょ?
と考えていることです。
捏ねをお任せするのはいいのですが、
ホームベーカリーはそれほど環境(温度変化)合わせて
微調整してくれる設定にはなっていないことが多いのですね。
「メーカーや機種によって様々ですが
夏は冷たい水、冬は暖かい温度水で捏ねてください。」
など、とてもザックリな感じで説明書に書いてあることがあるようです。
「冷たい水ってどれくらいの温度なの??」
って思いませんか?
パン作りの初心者の方では捏ね水の温度は何度がいいのか
到底見当がつかないと思います。
夏の時期にホームベーカリーで自分なりに冷水だと思って捏ねたみたら・・・
結果フヨフヨに膨らんでいてツンとした変な匂いがして
過発酵になっていることも。。。
こんな失敗はいやですよね。
そこで捏ねる時の水の温度の目安を決める時の方法があります。
生地を捏ねる水の目安温度の決め方
(室温 + 粉温 + 水温)÷ 3 +こねている時の温度変化
= こね上げ生地温度
わかりにくい^_^;
こちらの方がわかりやすいですね。
水温(捏ねる時の水の温度)=
(こね上げ生地温度ー捏ねている時の温度変化)×3ー(粉温+室温)
捏ねている時の温度変化は機械で捏ねたり、手捏ねだったり、
冬だったり、夏だったりで変わっています。
機械捏ねで真夏に捏ねていると捏ね始めてから捏ね上がるまでに
地温度が7〜8℃もプラスになることもあるんですね。
これが捏ねている時の温度変化です。
実施に次の環境で計算してみましょう。
私の教室では初心者の方が作る基本のパンは
捏ね上げ生地温度を26〜28℃としています。
捏ね上げ生地温度26℃、粉温24℃、室温24℃(粉温は保管している場所によって影響されます)捏ねている時の生地の温度変化+7℃
この環境で水温を求めるとこうなります。
(こね上げ生地温度26℃ ー 捏ねている時の温度変化 7℃ )×3ー(粉温24+室温24)
19×3ー48=水温
54ー48=9
計算すると水温(捏ねる時の水の温度)・・・9℃
そんなんです。9℃って相当冷たい水です。
ですので、私の真夏の捏ね機での生地作りは冷水に氷も入れて
キーンと冷やした水から捏ねたり、
粉を冷蔵庫に少し入れて冷やしておいてから冷水で捏ねたりして調整しています。
生地温度が高いと発酵が早く進み過発酵になりやすいので要注意です。
捏ねてからの生地の温度変化についてはお持ちの機械やお部屋の環境により
違うと思うのでいちど試して温度変化をチェックしてみてくださいね。
暑い季節の生地作りのポイントのまとめ
気温が高い暑い時期になると過発酵のパンになりやすい。
なので捏ね水の温度を調整することが大切ということについて書いてみました。
これからの暑い時期の生地作りの参考にしていただけたらと思います。
Basicコースではこの捏ね具合や生地温度、
発酵の見極めなどを詳しく学んでいただいています。
温度は季節や環境によって変わるのものですから
寒い冬、暑い夏とで同じように生地作りをしていては柔らかくて
美味しいパンは焼けません。
生地作りにとって大事なポイントをおさえれば
今までの自己流のパンがグッと美味しくなりますよ♪
パン作りの基礎から学ぶBasicコースの体験レッスンは随時受け付けております。
現在決定している日程でのご参加も可能です。
6月20(土)10:30〜の体験レッスン 限定1名
ぜひ美味しいパン作りを体験してみてくださいね。
ご興味のある方は気軽にお問い合わせください。
LINEからも、お問い合わせできます