レシピ通りの焼成温度でパンやお菓子が上手く焼けない理由とは

パン作りで知っておくといいこと

みなさんがおうちでご家庭でパンやお菓子を焼いていると
レシピ通りの温度でオーブンの予熱をして焼いても上手く焼けない、

ということがありませんか?

その原因はもしかしたら

オーブンの設定温度と実際の庫内温度に誤差があるのかもしれません。

今日はレシピ通りの温度でパンやお菓子が上手く焼けないのは
オーブンの庫内温度が設定温度になっていないのが原因では?

ということについて検証してみたいと思います。

そのレシピはガスオーブン?電気オーブン?

まず庫内温度も気になりますが
作ろうとしているそのレシピは電気オーブン使用のレシピですか?
ガスオーブン使用のレシピですか?

電気オーブンとガスオーブンでは焼成温度が変わってきます。

ガスオーブン使用のレシピの温度で電気オーブンで焼くと
大抵は焼き色が薄いことが多いです。

反対に電気オーブン使用のレシピでガスオーブンで焼いてしまうと
焼き過ぎてしまうかと思います。

ガスオーブンなのか?電気オーブンのレシピなのか?

それによってもレシピ通りの焼成温度で上手く焼けるかどうかが変わってきますので、ネットや本でレシピを検索するときはどんなオーブンを使っているものなのか
まずは確認してみてくださいね。

電気オーブンとガスオーブンの違いについて

私は今までのべ3000人以上の生徒さんと20年パンを焼いてきていますが
6年程前までは【ニーダー(捏ね機)で生地を作り、ガスオーブンで焼く】という大手スクールの認定教室でしたから、
教室では主にガスオーブンを使用してきました。

でも、捏ね機がなくても、電気オーブンでも
一般家庭の環境で作りやすいパンをお教えしたいとずっと考えていたのですね。

ですので、6年程前には思いきって認定教室は辞め、
もっと家庭でも作りやすいようにと独自のレシピを作りレッスンをするようになったのです。

その時に困ったのは、ガスオーブンばかりを使ってきたので
電気オーブンで焼いた場合はどうなるのか?
ということでした。

一般の家庭ではほとんど電気オーブンを使われていると思いますので
生徒さんには家庭でできるパン作りをきちんとお教えしたくて
新しくPanasonicの電気オーブンを導入しました。

こちらの電気オーブンでは、ガスオーブンの焼成温度より
10度くらい上げて焼くといい感じに焼き上がります。

これ以前に家にあったのは15年以上前の電気オーブンで
同じPanasonic製だったのですが

・予熱に時間がかなりがかかる。
・レシピ通りの温度では焼き色が薄い
・型に入れた食パンを焼けば見た目はいい焼き色でも型の触れていたところは
 真っ白で生焼け状態。

焼き上がって型から出すと、腰折れ(側面が凹む)してしまい
とてもショックを受けた記憶があります。

古いオーブンは予熱時間も15分はかかりましたから、

「電気代がどんなけかかるの!」

とびっくりしたものです。

というわけで、教室を始めてしばらくしてガスオーブンを設置してからは
パンもお菓子もガスオーブンで焼いていました。

でも、やっぱり生徒さんには
『おうちの環境でも本当に美味しいパンが作れるようになってほしい』

そう思って、今は一般家庭で使われる電気オーブンでも焼いて確かめてみています。

生徒さんには電気オーブンの場合のレシピの説明もしています。

おいしそうな焼き色をつけるためには?

よく、ガスオーブンより電気オーブンの方が
焼げ具合が弱いといわれていますね。

確かにガスオーブンですと焼成温度までの予熱も早いですし
とても美味しそうな焼き色になります。

電気オーブンでガスオーブンと同じ温度で焼くと
もう少し白っぽく焼き色が薄めに焼き上がることが多いようです。

それだけ電気オーブンの方が火力が弱いということが予想されます。

では、実際にオーブンの中は何度になっているのでしょうか?

予熱までにかかる時間、庫内温度について
教室にある電気オーブンとガスオーブンオーブンで
庫内温度を測って検証してみました。

電気オーブンの予熱について

私の使っている電気オーブンは室温22℃の場合で
180℃に設定して8分ほどで予熱完了アラームが鳴りました。

でも、予熱完了アラームがな鳴ったときは
なんと庫内温度は150℃にもなっていない!

大体は庫内温度は奥の方が高いと思うのですが
いくら手前の方に方に温度計が置いてあったとしても
設定温度より40℃も低い。

その後予熱を継続したまま追加で5分程して170℃になり、
それ以上は一定で温度は上がりませんでした。

予熱スタートからかかった時間は12分くらい。

設定温度は180℃でしたが、170℃まで上がると一定になったのは
温度計をおく場所による違いなのかもしれません。

10℃の違いなら、まあ誤差の範囲ということにしましょう。

電気オーブンは機種によって違いが大きい

教室の電気オーブンは上記の通りでしたが
生徒さん達のご家庭にお持ちのオーブンはメーカーも機種も様々ですよね。

何人かの生徒さんに、お持ちの電気オーブンで
180℃の設定温度になるまでにかかる時間は何分ですか?

レシピ通りの温度で焼いてみて焼き具合はどうでしたか?

とお聞きしたところ

メーカーや機種によって相当な違いがあるということがわかりました。

生徒さんには焼きあがりの色や焼けた具合を聞き、個々にアドバイスをして
自分のオーブンにあった焼成温度を見つけていただいています。

・教室のレシピより30℃あげて焼くという方、
・教室のレシピより10℃あげて焼くという方
・レシピ通りでちょうどいい焼き具合になるという方、
・予熱は高めにしてパンを入れて数分してから温度を下げるという方、

とみなさん工夫しておうちでパンを焼かれています。

電気オーブンは機種によってかなり違いがあることから、
レシピ通りの温度では必ずしもパンが上手く焼けるわけではない
ということがわかります。

ガスーオーブンの場合の予熱について

ではガスオーブンの予熱完了までの時間はどうでしょうか?

私の使っているリンナイ置き型のガスオーブンは同じく室温22℃の場合で
180℃に設定して3分ほどで予熱完了アラームが鳴りました。

なんとガスオーブンの場合も予熱完了時の庫内温度は150℃!

ガスオーブンも予熱完了アラームがなった時には
まだ設定温度に達していませんでした。

電気オーブンと同様に予熱を継続したままにしていると
アラームが鳴って追加4分程で170℃になり
それ以上は一定で温度は上がりませんでした。

予熱スタートからかかった時間は7分くらい。

電気オーブンもガスオーブンも設定温度の180℃ではなく
170℃で一定になりそれより上昇しなかったのは
もしかしたら温度計自体が少しずれているのかもしれませんが・・・

わかったことは電気もガスも予熱完了アラームが鳴った時点では
庫内温度が設定温度に達していなかった
ということでした。

低い温度からパンを焼き始めていたとしたら、
レシピ通りの時間では焼き色が薄かったり、
ひどいと生焼け焼けになってしまうかもしれません。

レシピの焼成温度ではパンやお菓子が上手く焼けない理由とは〜まとめ

電気オーブンにしてもガスオーブンにしても
レシピ通りの温度でパンやお菓子が上手く焼けないのは

レシピの作り手と同じオーブンではない、
庫内温度が予熱完了時でも設定温度に達していない

以上のことが原因かもしれないということです。

特にオーブンの庫内温度が思ったより低いことが
原因になっていることが多いようですね。

いい色に焼きあがったパンは見た目にもおいしそうです。


まずはご自分のオーブンの庫内温度がどうなっているか
焼き上がりに満足できていない場合は気にしてみてくださいね。

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